わかりやすい悪夢 最悪の状況を考えてなんとかそれを回避しようとするために最悪の状況を夢見るもうそんなイメージトレーニングばかりをして朝は疲労のあまり立ちくらみすらする

ああもうほんとうに 誰がわたしのことを度胸があって毅然と人前で堂々と渡り合えるなどと評してくれたのだろうかそれはとても誇らしいことのような気もするけれど、それは決して持って生まれたものではないのです私がその場所に立つまでにどれだけの苦悩と下…

なにもしたくないと思っても 何かをはじめてしまえばそこそこの形にもなるし物事は流れていく大きな諍いもなく運命的なつながりがなくても大抵のことはできてしまうだけれどもそれを始めるまでの決断はほんとうに憂鬱だできればしないままでいられたらと思っ…

でもなんとなく 寂しい気持ちだ。私はなんの役にも立てない。心を分かつこともない。私にできるのはすべてを暴露し懺悔しそして何事も無かったように過ごすふりをするだけなのだ。

うまくやる 私の初めての後輩が「相手の人とうまくやるにはどうしたらいいですかね」というので、「相手のことを知りたいと思う気持ちがあればたいていのことはうまくいく」と言おうと思ったけど、なぜかやめた。「いろいろ教えてもらうといいよ」と答えてお…

今年もまた台風が近づいている 気圧が下がるのを敏感に感じ取って体が悲鳴を上げてる気圧グラフの低下と自分の体に相関があることがわかってもそう簡単に対処がとれない今年もまた台風が近づいているねえ大事なことは嵐をやりすごすことじゃないのよ

ひとりの休日 仕事が急になくなって、休みをとることができた部屋でひとりで好きなことをしているとまるでずるやすみしたみたいだ学校に行ったふりして誰もいない家に帰り一日中部屋にいたあの日の密やかな安らぎ今日はお天気も悪くて空気が眠れ眠れと誘う

予定された幸せ いろいろなむかしあったことをほんとうに全部忘れて言われてみればそんなこともあったねって笑いながら他愛ないしあわせな毎日を過ごしていくことを罪滅ぼしだと思っている それで、そういうのを罪滅ぼしだなんて、今はもう、ちっとも思って…

信号 私の中のどす黒いものが影となって張りついているこびりついているものは傷の跡ではなくて焦げ臭い汚れだ夕焼けがなかなか落ちてくれないいつもは色の変わらない信号が赤になって不用意にブレーキを踏まされる舌打ちをしたい気分で歩行者を見たらちいさ…